リリース
1986年
トラック
- The Queen Is Dead (Take Me Back To Dear Old Blighty)
- Frankly, Mr Shankly
- I Know It’s Over
- Never Had No One Ever
- Cemetry Gates
- Bigmouth Strikes Again
- The Boy With The Thorn In His Side
- Vicar In A Tutu
- There Is A Light That Never Goes Out
- Some Girls Are Bigger Than Others
紹介 / 感想
イギリスのロックバンド、The Smithsの3rdアルバム。
The Smithsの中でも人気が高いアルバムではなかろうか。「The Boy With The Thorn In His Side」「There Is A Light That Never Goes Out」といった人気曲が収録されている。実際のところ私もこのあたりは文句なしで好きだし、Johnny Marrの心地よい曲作りとMorrisseyのウィットに富んだユーモラスな作詞にますます磨きがかかってきた時期のアルバムだと思う。
The Smithsといえばこの2人がどうしても目立つが、タイトルトラックの「The Queen Is Dead」のMike Joyceの迫力あるドラミングとか、「Vicar In A Tutu」のAndy Rourkeのベースの生み出すグルーヴ感とか、バンドとしての全体的なクオリティも高くて、実際音楽的に一番の充実期ってやっぱりこのあたりだったんじゃないか、と感じたりする。ライブ盤とか聞いてみるとわかるんだけど、The Smithsのライブってめちゃくちゃアグレッシブなロックをしていて、素直に格好いいんだよね。
このアルバムの曲はどれも気に入ってるのだが、中でもお気に入りの曲が「Cemetry Gates」だ。このブログの初期は私のルーツ的なものを紹介しようと思っているのだが、これもまたはてなブログのユーザー名(cemetrygates1919)にも使用している曲である。
The Smithsの曲のソングライティングの凄さって、2~3分に収まる長さにも関わらず、その中を開いて見ると驚くほど起伏に富んだ展開が詰まっているっていう、ポップソングとしての完成度の高さがあることだと思う。この「Cemetry Gates」も、2分40秒なのが正直信じられないぐらい、1曲聞き終わった時の満足感がある曲だ。
先日調べて始めてちゃんと把握したのだが、この曲の歌詞はMorrisseyが敬愛するオスカー・ワイルドの引用があったりと、ふわりと聞いても意味がわからない奥深さがあるのだが、そういうのも結構いいな、と思ったりする。
ところで、最近個人的にThe Smiths関連で大きかったことと言えば、やっぱり全話のサブタイトルを「モリッシー詩集」から拝借している意欲作『BLUE REFLECTION RAY/澪(ブルリフR)』の存在だ。アニメとしてもとても気に入っていて、この作品のタイトル解説と読解/解釈をブログで披露できたのは、なかなかやらない1話毎の感想を発表するという行為ができたという意味でも、結構自分的には(めずらしく)満足している記事群だったりする。
「The Queen Is Dead」は代表作ということもあって、ブルリフRにも「Never Had No One Ever(ないものねだり)」「Cemetry Gates(セメタリー・ゲート)」「The Boy With The Thorn In His Side(心に茨を持つ少女)」「There Is A Light That Never Goes Out(消えない光)」「Some Girls Are Bigger Than Others(サム・ガールズ)」がタイトルに使われている。
抜き出してみると本当に多いな!
「Cemetry Gates」の歌いだしの「A dreaded sunny day」っていう、「恐ろしげ」と「晴れた日」っていう一見結びつかない言葉をさらりと繋げてみるMorrisseyのセンスがとても好きなのだけれど、ブルリフRの該当回では、意図的かどうかはわからないが、まさに恐ろしげなことが起こっている背景に青々とした夏空が広がっているのが印象的で、面白い一致だなぁと思ったんだよね。
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